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属州を譲って勝つ: CPU の庭園戦略 4つのタイプ

CPU と打っていて、「属州は自分のほうが多いのに負けた」ということはありませんか。 棋譜を調べると、その多くは CPU が庭園と屋敷で点を稼いだ局でした。 この記事では、CPU がどんな王国で、どうやって庭園で勝っているかを4つのタイプに分けて、実際の王国の例とともに紹介します。

1. 棋譜でわかったこと

今の系統の CPU と人間の対局 370局を調べました。

いくつか例を挙げます(点数は 人間 − CPU)。

局人間の属州CPU の終局デッキ点数決着
祝祭・民兵・議事堂などの王国7枚属州0、庭園8・屋敷10・公領6、全53枚52 − 6826手番
市場・山賊・研究所などの王国5枚属州1、庭園7・屋敷11・公領4、銅貨1548 − 6424手番
祝祭・魔女・家臣などの王国6枚属州1、庭園8・屋敷11、呪い7枚を受けても勝ち39 − 4523手番

2. 庭園のおさらい

CPU が庭園で勝つ局では、デッキが40〜50枚になります。庭園が4〜8枚で十数〜30点、さらに屋敷6〜8枚と公領3〜5枚で20点ほどを取り、合わせて40〜55点ほどになります。 これは属州7〜9枚ぶんに当たります。

3. 4つのタイプ

王国専門の CPU(その王国だけで練習した CPU)の対局を、庭園がある 327王国で調べました。 庭園を多く取る王国を上から見ていくと、デッキを大きくする方法で、おおむね4つのタイプに分かれました。

タイプデッキを大きくする方法庭園を取り始める手番属州決着ターン
A. 職人で取る職人で庭園を獲得し、役人で銀貨を増やす6〜8ほぼ取らない20〜23
B. 銅貨を買い足す市場・祝祭の +購入 で、庭園と一緒に銅貨を買い足す7〜9ほぼ取らない19〜23
C. 家臣と祝祭で回す家臣と祝祭で、大きいデッキのまま打てる形にする9〜142〜3枚20〜21
D. エンジンから一気に礼拝堂で削ってエンジンを組み、数ターンで庭園・銅貨・公領をまとめて取る11〜151〜4枚15前後

下の例の王国では、王国専門の CPU が汎用の CPU に5〜9割勝っています。汎用の CPU も庭園は取りますが、専門の CPU ほど徹底しません。

以下の王国は、サイトの「王国専門」で名前を選ぶと、その CPU と打てます。 「汎用に〜%」は、サイトの一覧に出ている研究での測定(256局)です。

タイプA: 職人で庭園を取る

流れ

例

王国王国カード汎用に専門の CPU の終局(平均)
x058職人・役人・礼拝堂・庭園・商人・堀・鍛冶屋・村・魔女・工房61.3%庭園5.9・屋敷7.2・公領3.9・属州1.0、45枚
s054堀・商人・村・役人・庭園・改築・鍛冶屋・研究所・書庫・職人56.6%庭園4.6・屋敷7.3・公領4.4・属州1.8、41枚
s243地下貯蔵庫・堀・前駆者・商人・役人・庭園・玉座の間・鉱山・魔女・職人51.0%庭園4.3・屋敷7.3・公領4.0・属州0.5、40枚

決着ターン(平均): x058 22.9・s054 22.2・s243 20.2。

s243 は汎用の CPU も同じ打ち方をするので、勝率の差は小さくなっています。それでも、庭園・屋敷・公領の3つの山が空になって終わる局が9割を超える、このタイプの典型です。

タイプB: +購入で銅貨を買い足す

流れ

例

王国王国カード汎用に専門の CPU の終局(平均)
x006職人・役人・礼拝堂・祝祭・庭園・商人・民兵・玉座の間・村・工房74.0%庭園5.9・屋敷8.5・公領4.6・銅貨14.0、44枚
k189礼拝堂・前駆者・工房・庭園・改築・玉座の間・祝祭・市場・鉱山・職人68.2%庭園7.0・屋敷7.4・公領4.3・銅貨17.6、49枚
s498地下貯蔵庫・礼拝堂・堀・工房・庭園・民兵・金貸し・密猟者・市場・職人58.0%庭園4.3・屋敷6.4・公領3.4・銅貨12.3、40枚

決着ターン(平均): x006 22.6・k189 21.9・s498 19.5。

k189 では、汎用の CPU は庭園を平均0.9枚しか取りません。専門の CPU は7枚取ります。同じ王国でも打ち方が大きく分かれる例です。 x006 には礼拝堂がありますが、専門の CPU は使いません。銅貨を捨てずに、むしろ増やしていきます。

タイプC: 家臣と祝祭で大きいデッキを回す

流れ

例

王国王国カード汎用に専門の CPU の終局(平均)
s355地下貯蔵庫・前駆者・商人・家臣・村・庭園・民兵・祝祭・研究所・書庫74.0%庭園4.6・屋敷5.7・公領1.9・属州3.0、46枚
k083地下貯蔵庫・堀・商人・家臣・庭園・金貸し・密猟者・祝祭・研究所・鉱山72.7%庭園4.4・屋敷7.0・公領2.7・属州2.6、43枚
k112堀・家臣・庭園・密猟者・改築・鍛冶屋・玉座の間・山賊・祝祭・鉱山61.5%庭園4.8・屋敷6.6・公領3.0・属州2.2、44枚

決着ターン(平均): s355 20.6・k083 20.1・k112 20.5。

このタイプは、属州と庭園の両方を取ります。属州の数だけを見ていると、相手の点数を低く見積もりがちです。

タイプD: エンジンを組んでから、一気に庭園を取る

流れ

例

王国王国カード汎用に専門の CPU の終局(平均)
h03礼拝堂・堀・村・庭園・密猟者・鍛冶屋・玉座の間・議事堂・市場・職人86.7%庭園6.1・公領3.6・属州1.5・銅貨11.5、46枚、手番14.6で終局
x044職人・礼拝堂・庭園・前駆者・研究所・商人・堀・密猟者・玉座の間・村74.2%庭園4.3・公領5.2・属州1.5、35枚、手番15.2で終局
x035職人・地下貯蔵庫・礼拝堂・庭園・研究所・市場・密猟者・鍛冶屋・玉座の間・村72.9%庭園4.7・公領4.9・属州1.8、40枚、手番14.8で終局

同じタイプの変わり種が s490(地下貯蔵庫・堀・商人・家臣・庭園・密猟者・鍛冶屋・玉座の間・研究所・市場、汎用に 91.6%)です。 研究所8〜9枚のエンジンを組み、手番13〜16で庭園4枚と属州2〜3枚を同時に取ります。属州が切れて終わる局が8割近くあり、決着は平均19.1手番と、ほかのタイプDより遅めです。 人間との対局でも、属州5枚を取った人間が 36 − 49 で負けています(17手番で決着)。

4. 決着ターン

「決着ターン」は、ゲームが何手番目で終わったか(先手の手番数)です。王国専門の CPU と汎用の CPU の対局で比べました。

王国局数決着ターン(平均)10〜90% の範囲3つの山で終わった割合
庭園のない王国3449617.913〜2419%
庭園はあるが、専門の CPU が使わない王国896016.513〜2111%
専門の CPU が庭園を4.5枚以上取る王国70420.515〜2677%

5. CPU に共通していること

6. 対局で気をつけるとよさそうなこと

棋譜から言えることは、次の2つです。

相手が庭園を3〜4枚取ったあたりで、次の3つを数えてみるとよさそうです。

これで、属州のレースを続けるか、庭園や公領を取りに行くかを判断できます。 また、タイプA・Bの相手には、ゲームが長引くほど庭園側の点が伸びることも覚えておくとよさそうです。 上の王国を「王国専門」で選ぶと、それぞれのタイプの CPU と実際に打てます。


人間との対局は、今の系統の CPU(azg42 以降と王国専門)との 370局です。王国専門の CPU の打ち方は、庭園がある 327王国で、専門の CPU と汎用の CPU(azp5)を各64局ほど打たせた記録の平均です。終局のデッキの枚数は平均なので、ばらつきがあります。